椅子(チェア)はキャンプで欠かせない道具の一つです。
キャンプ初心者の方は「とりあえず椅子を買おう」という感じでどちらかというとお値段重視で選ぶ方も多いと思います。
でも冷静に考えると、テントを含めてキャンプ中に過ごす時間が一番長い道具は椅子ではないでしょうか。
だからこそ、軽い気持ちで購入するのではなく、座り心地やカッコよさ、もちろんお値段も含めてとことん納得したものを選ぶべきだと思います。
その方が結果的に余計な出費が少なくてすみます。
とはいえ、椅子は体格や好みによって意見が分かれるので、実際に座ってみないと良し悪しは判断できません。
しかしすべての椅子がお店に置いてあるわけではありません。
特にこれからキャンプを始める方に向けて初めの一脚だからこそ満足してお使いいただけるように、私がおすすめする厳選したものをご紹介したいと思います。
出典:Amazon
まずは自分に合うスタイルを決めましょう
1.メリットデメリットについて
椅子はテーブルに対して不便を感じない高さのものを購入するのが鉄則です。
キャンプで使用する椅子やテーブルの高さについては、大きく分けてロースタイルとハイスタイルの二種類があります。やってみたいキャンプスタイルによって椅子を選ぶ基準も変わってきます。
日常生活を考えるとハイスタイルの方がイメージが湧きやすく、ロースタイルは見た目だけで実用性に欠けるものと思う方もいると思います。
そこでまずはそれぞれのスタイルに関するメリットデメリットをまとめてみました。
ロースタイル | ハイスタイル | |
メリット | ・見た目がおしゃれ ・深く腰掛けて足を投げ出せる ・タープやテントの中で使っても空間が広く感じられる ・コンパクトに収納できる | ・立ち座り動作がしやすい ・足を組みやすい |
デメリット | ・立ち座り動作がしづらい ・一度座ると立ち上がりたくなくなる ・足を組みづらい | ・足を投げ出しづらい ・ロースタイルに比べて空間が狭く感じる ・収納状態がかさばる |
2.それぞれのスタイルの高さってどのくらい?
高さの目安
ロースタイル ハイスタイル テーブル 40cm前後 70cm前後 チェア 30cm前後 45cm前後
数値だけではわかりづらいと思いますので、こんな感じのイメージを持っていただけるとわかりやすいと思います。
ロースタイル ≒ こたつをイメージ
ハイスタイル ≒ ダイニングテーブルをイメージ
こちらを参考にして、テーブルとチェアをどちらのスタイルを選択するか決めましょう。
厳選したチェアをご紹介
ここからはロースタイルチェアとハイスタイルチェアに分けて実際に幾つかおすすめのチェアをご紹介していきます。
なお、言葉のみの説明だと伝わりにくいので以下5つの点に注目した評価(悪い:1点~良い:3点)も併せて記載いたします。
- デザイン性
- 座り心地
- 立ち座り動作
- 収納性
- 価格
最初にまとめをお伝えいたします。それぞれの詳細説明については後ほどご紹介いたします。
ロースタイル
総合得点 | ①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 | |
コールマン/コンパクトフォールディングチェア | 12 | 2 | 2 | 3 | 2 | 3 |
スノーピーク/ローチェア30 | 11 | 3 | 3 | 3 | 1 | 1 |
フィールドア/クラシックチェア | 13 | 3 | 2.5 | 3 | 2.5 | 2 |
ヘリノックス/チェアワン | 10.5 | 3 | 2 | 1 | 3 | 1.5 |
ハイスタイル
総合得点 | ①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 | |
コールマン/リゾートチェア | 9 | 1 | 1 | 2 | 2 | 3 |
アディロンダック/リラックスキャンパーズチェア | 11 | 2.5 | 2.5 | 2 | 2 | 2 |
コールマン/ツーウェイキャプテンチェア | 10 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
コールマン/レイチェア | 11 | 2 | 3 | 2 | 2 | 2 |
ロースタイルチェア
1.コールマン/コンパクトフォールディングチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
2 | 2 | 3 | 2 | 3 |
コールマンを代表する椅子。カラーバリエーションが豊富なため、その人の好みやサイトの雰囲気に合わせやすいです。座った時に座面が下がり過ぎないため、ロースタイルチェアにも関わらず立ち座りの動作がしやすい印象です。コットン生地のため湿気や雨に注意しないとカビやすいので注意が必要です。
・大人も3歳の子供にも座りやすくいい感じです。
・長時間座るとキツイという問題を解消してくれ最高の座り心地を実現してくれています。
・背もたれの角度も絶妙、アームレストもしっかりしていて、ローチェアですが立ち上がるのも楽に立てます。
2.スノーピーク/ローチェア30
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
3 | 3 | 3 | 1 | 1 |
スノーピークを代表する椅子。背もたれが大きいハイバックのため頭をつけてリラックスすることができます。スノーピークで揃えている人はこれ一択ではないでしょうか。椅子という本来の機能の評価が非常に高い商品だと思います。コットン生地のため湿気や雨に注意しないとカビやすいので注意が必要です。
・色んなチェアに試し座りしましたが、これが一番リラックスできて座りやすかったです。
・色々なアウトドアチェアを座ってみましたが、これ以上の座り心地が良いチェアはいまだに出会っていません。
・座高90cm以上の私でも背中を預けてゆったり座れます。
3.フィールドア/クラシックチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
3 | 2.5 | 3 | 2.5 | 2 |
多くのキャンパーがあこがれる椅子「カーミットチェア」のそっくりさんです。このため見た目はとてもかっこいいです。木製の材質を変更することで本家に対して低コストを実現しています。座面の高さや座り心地のよさはとても満足できるものです。組み立てに手間がかかりますがとてもコンパクトに収納できます。個人的にはロースタイルの中で今一押しのチェアです。コットン生地のため湿気や雨に注意しないとカビやすいので注意が必要です。
4.ヘリノックス/チェアワン
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
3 | 2 | 1 | 3 | 1.5 |
・178センチ70キロの体格ですが、窮屈感なく座る事ができております。
・座る際、深く包み込まれる様な感じでゆったり気分を味わえました。
・多少お値段は張りますが、中華製の安い物より造りや材質が格段に良いです。
・腰回りが安定しますが、背面、首、後頭部などはもちろん支えられてませんので、椅子に体を預けてリラックスは出来ないです。
・ちょっと安定感が頼りない。
・土や芝等の柔らかい場所で使用すると脚がめり込みます。
ハイスタイルチェア
1.コールマン/リゾートチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
1 | 1 | 2 | 2 | 3 |
ホームセンターでよく見かける椅子になります。値段が安いことから最初の一脚として購入する方も多いと思います。私もそうでした。ただし購入した後、近いうちに他のチェアに買い替える可能性が高いと思われます。年一キャンパーでしかもお値段が理由であれば仕方ないですが、これから本格的にキャンプを始める方は別のものを購入することをおすすめします。
・メーカーのネームバリューだけを信用して購入するのはやめましょう。
・背もたれは直角なので食事以外には座りたく無くなる。
・体のでかい人が使用していたらすぐ壊れた。
2.アディロンダック/リラックスキャンパーズチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
2.5 | 2.5 | 2 | 2 | 2 |
本格的アウトドアメーカーA&Fのオリジナルブランド。座り心地はかなりいいです。ハイバックのため星空を見ながらうたたねするのに最適なチェアです。
・座面は広めで、男性でもある程度余裕を感じられるサイズ。
・男性だと少し浅めに腰かけて体勢を崩す感じでよりかかると頭まで支えてくれる感じかと思います。
・このお値段で買えるチェアとしては最高のコストパフォーマンスが望める良い商品だと思います。
・折り畳んだ時の全長が長い。ラージサイズの車でもリヤハッチ横に収まらない可能性あり。
・一つだけ難点をあげると、肘掛がアルミ製の為冬場はヒジを置くととても冷たい。
3.コールマン/ツーウェイキャプテンチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
ハイスタイル、ロースタイルどちらにも対応できる唯一の高さ調整式チェアになります。どちらにも対応したいという人にはとてもおすすめのチェアになります。ハイかローのスタイルが決まっている人はおそらく高さ調整機能を使う機会は少ないと思うので、そのスタイルに特化したチェアを選ぶ方がいいと思います。
・今までいろんなキャンプチェアに座ってみましたが、BBQなどの時に使うダイニング系の中ではベストだと思います。
・ソロキャンプの時はロースタイル、庭でBBQする時はハイスタイルと1脚で2役こなせる点は気に入りました。
・こちらは100キロまで大丈夫なのと高さが2段階調節可能なのがポイント高くて決めました。
4.コールマン/レイチェア
①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 |
2 | 3 | 2 | 2 | 2 |
3段階のリクライニング機能がついている唯一のアウトドアチェアになります。背もたれと絶妙は角度で快適な座り心地が得られます。星空時間を楽しむには最適なチェアになります。私自身使用したことはありませんが気になる椅子の一つです。生地が破けやすいという意見が多いようです。
・リクライニングがかなりできるので、うたたねお昼寝、快適にできます。
・リクライニングでまったりお酒を飲みながら見る星空は最高ですよ!
・180cm/80kg台の友人が試しに後ろにふんぞり返ってましたが、なかなか安定してました。
・作り物しっかりしている分、多少重たいです。
・2年程で生地がほつれて来て破れてしまいました 使用期間は6回ぐらい
・布地全体が薄いので金属と接する補強部分が摩擦でダメに。
まとめ
総合得点 | ①デザイン性 | ②座り心地 | ③立ち座り動作 | ④収納性 | ⑤価格 | |
コールマン/コンパクトフォールディングチェア | 12 | 2 | 2 | 3 | 2 | 3 |
スノーピーク/ローチェア30 | 11 | 3 | 3 | 3 | 1 | 1 |
フィールドア/クラシックチェア | 13 | 3 | 2.5 | 3 | 2.5 | 2 |
ヘリノックス/チェアワン | 10.5 | 3 | 2 | 1 | 3 | 1.5 |
コールマン/リゾートチェア | 9 | 1 | 1 | 2 | 2 | 3 |
アディロンダック/リラックスキャンパーズチェア | 11 | 2.5 | 2.5 | 2 | 2 | 2 |
コールマン/ツーウェイキャプテンチェア | 10 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
コールマン/レイチェア | 11 | 2 | 3 | 2 | 2 | 2 |
いかがでしたでしょうか。実際に私が使用した感想や所有者からの情報をもとに生の評価をしてみました。
同じような失敗をしてほしくないという思いから少々辛口コメントをしていますが、正直な意見ですので参考にしていただけるとよいと思います。
椅子は体格や好みによって意見が分かれると思うので、できる限りお店に行って実際に座り比べていただくことをおすすめします。
どこのお店に行けばいいかわからない方は、展示数がとても多い「Alpen Outdoors」がおすすめです。
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