ここ数年、急激に注目を集めてるキャンプ関連の話題と言えば恐らくポータブル電源ではないでしょうか。
快適な生活が送れるように新たな技術や商品が開発されていきますが、ポータブル電源の登場によって季節や場所を選ばずさらに快適に自然を楽しむキャンプスタイルが注目され始めたと私は感じています。
一度使うと手放せなくなる便利なポータブル電源ですが、まだまだなじみが薄く何がいいのか、そしてどんな風に使うものなのかよくわからない人も多いと思います。そこで今回はポータブル電源とは何なのかから始まり、キャンプシーンに相性抜群な電子機器である理由を紹介いたします。
ポータブル電源ってそもそも何?
ポータブル電源を直訳すると「持ち運び可能な電源」、つまり、電気が通っていない屋外でも日ごろ使ってる電子機器を使用可能にしてしまう電子機器になります。
ポータブル電源とモバイルバッテリーはどう違うの?
出典:amazon
屋外でスマホを充電するときに使用しているものは「モバイルバッテリー」と呼ばれるものですが、ポータブル電源とモバイルバッテリーはそもそも何が違うのでしょうか。
言葉で説明するとこんな感じになります。
- ポータブル電源・・・持ち運び可能な大容量の電源、設置して使う電源
- モバイルバッテリー・・・持ち歩きながら使える小容量の電源
バイクに例えるとこんなイメージではないでしょうか。
- 大型バイク(ポータブル電源)・・・排気量が大きい、一般道路も高速道路も走れる、サイズが大きく値段が高い
- 原付バイク(モバイルバッテリー)・・・排気量が小さい、一般道は走れるが高速道路は走れない、比較的小ぶりで値段が安い
ポータブル電源とモバイルバッテリーのできることできないことは?
なんとなくポータブル電源のイメージが湧いたと思いますので、もう少し具体的な違いについて整理してみました。
ポータブル電源 | モバイルバッテリー | |
容量 | 240~1,000Wh | 10~30Wh |
大きさ/重さ | 大きい/重い | 小さい/軽い |
値段 | 高い | 安い |
スマホの充電 | 〇 | 〇 |
パソコンの充電 | 〇 | 〇 |
ホットカーペット/電気毛布の使用 | 〇 | × |
ドライヤーの使用 | 〇 | × |
容量の違いがあることはおおよそ予想が付くと思いますが、注目すべきポイントは、使用できる電子機器の種類の違いです。
モバイルバッテリーは電気用品安全法(PSE)により出力が制限されています。このため、比較的消費電力が少ないスマホやパソコンを充電することはできますが、消費電力が大きいホットカーペットやドライヤーなどを使用することはできません。ポータブル電源はモバイルバッテリーと比べていろいろな電子機器を使えることが最大の特徴です。
しかし一方で、ポータブル電源はモバイルバッテリーと比べて高性能が故に大きさや重さ、値段が高いのが特徴です。
ポータブル電源の使い道は?
出典:Eco Flow
ポータブル電源が活躍するシーンとしてまず初めに思う浮かぶのが災害発生時になります。備えあれば憂いなしですが、起こるとも限らない災害のためだけにポータブル電源を準備するのはもったいないですよね。電源が使えないBBQ、キャンプ、車中泊、最近では屋外でのテレワークまで日常生活でも幅広く使えるので、例えば車で出かけるときは車に積んでおくなどいろんなシーンで活躍する汎用性の高い電子機器です。
ポータブル電源がキャンプシーンと相性抜群なワケは?
出典:Power ArQ
屋外で使用するシーンの中でも意外と電気を使うことが多いキャンプシーンや車中泊との相性は抜群です。
スマホやLEDランタンの充電であればモバイルバッテリーで十分ですが、真夏の暑さを快適に過ごすために扇風機や冷風機を使用したり、冬の寒さをしのぐためにヒーターやホットカーペットを使いたいと思ったことはありませんか?
もちろんキャンプ場によっては電源サイトを利用することも可能ですが、そもそも電源サイトの設定がないキャンプ場や、あったとしてもサイト数が限られていて、寒さが増し始める秋にもなると予約が取れずキャンプに行きたくても行けない悔しい思いをしたことありませんか?
ポータブル電源があれば、電源サイトがないキャンプ場や電源サイトの予約が取りづらいキャンプ場でも、季節を気にせずキャンプを楽しむことができます。
これこそがポータブル電源がキャンプシーンと相性抜群と言える理由だと私は思います。
ここ数年、冬キャンプや車中泊を始める人が増えていますが、ポータブル電源の普及に伴って今後更に増えていくのではないでしょうか。
ポータブル電源の容量について-1
ポータブル電源を選ぶときにまず初めに悩むのがバッテリーの容量はどれにすればいいかということです。
バッテリーの容量とは、スペック表に記載された400Whや1000Whという表記です。単位のWhは「ワットアワー」といい一時間の消費電力を指します。
そこで重要なポイントは
『使用用途を明確にすること』つまり、どんな電子機器をどのくらいの時間使用するのかを想定することです。
ポータブル電源は様々な電子機器が使えるため、あらかじめどんな電子機器を使用するのかを想定しておき、自分にとって最適な容量を選ぶ必要があります。
容量の小さいポータブル電源を買った後に、ドライヤーを使ったらすぐに充電がなくなって使えなくなったなんてことがないように注意しましょう。
ポータブル電源の容量について-2
では実際にどうやって容量を決めればいいのかについてご説明します。
例えば消費電力が50Wの電気製品を8時間使う場合は、
50×8=400Whとなるので、400Wh以上のバッテリー容量のものを選ぶ必要があります。
計算するためにはそれぞれの電子機器の消費電力の値を知る必要があります。そこでキャンプで使用する機会が多い電子機器を取り上げて一般的な消費電力を表にまとめてみました。
あくまで目安ですので少し余裕を持って見積もるようにしてください。
電子機器 | 消費電力 | 電子機器 | 消費電力 |
スマホ | 10W | ドライヤー | 1200W |
カメラ | 10W | 電気毛布 | 30W(強度中) |
ノートPC | 60W | ホットカーペット | 300W(3畳用、強度中) |
扇風機 | 30W | こたつ | 600W |
例えば、電気毛布3枚を8時間使用する場合、30W×3枚×8時間=720Wh となります。このように計算してみてください。
大は小を兼ねると言いますが、ポータブル電源は容量に比例して大きさ/重さ、お値段が上がってしまいます。用途を明確にしておおよその容量を見積もることで、自分たちに最適なポータブル電源をチョイスすることをおすすめします。
どうやって充電するの?
出典:Eco Flow
モバイルバッテリーやポータブル電源は使い切ってしまうとただの置物になってしまいます。近くに充電可能な場所があればいいですが、屋外で使用する場合は充電できる場所探しが必要になります。しかも大容量のポータブル電源は充電に時間が掛かるため、不測の事態に備えて2つの充電方法が準備されています。
一つは車のシガーソケットにつないで充電する方法です。例えばキャンプ場から離れて外へ買い出しに行く際、移動中に充電することができます。多くのキャンプ場では停止中にアイドリング状態で放置することは禁止されているので注意が必要です。
もう一つの方法としてはソーラーパネルを使用して充電する方法です。まさにキャンプシーンでの使用を想定したオプションになります。
ソーラーパネルがあるとサイトにいながら充電することが可能です。しかも太陽の力で充電ができるため地球にもお財布にも優しいですね。連泊キャンプの時にあると便利なオプションです。
おすすめの商品は?
出典:Eco Flow
ポータブル電源の容量が決まればあとは充電速度、大きさ/重さ、使用可能な端子の種類/数を基準に選ぶことになります。その中でも特に充電にかかる時間が短いものが便利です。
「EcoFlow RIVER Pro」は1時間でゼロから80%へ充電できてしまう「X-Stream」という技術が搭載されているため、私はこちらを選びました。
こちらで詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。
東日本大震災を経験した人たちは、電気が使えなくなることが日常生活を一変させ命に関わる危険な状況に陥ることを実感したのではないでしょうか。大震災を境に世界中の人々の災害意識に対する「自助」が一気に高まったことは間違いありません。中でも[…]
まとめ
いかがでしたでしょうか。ポータブル電源はキャンプシーンに愛称抜群の電子機器であることがおわかりいただけたと思います。これさえあれば季節を問わず一年中どこでもキャンプを楽しむことができます。キャンプをもっと身近なレジャーにしてくれるもの、これこそがポータブル電源です。