とっても素敵なウッドデッキ、でもメンテナンスはいつ頃何をしたらいいのか疑問に思う人は多いのではないでしょうか。
マイホームだからこそ多少の失敗があってもできるだけお金をかけずにDIYしたい人も多いと思います。結論から言うと、知識と根気さえあれば誰でも低コストできれいに仕上げることができます。
知り合いの専門家から話を聞きながら実際に作業を行い、自分なりに精査したメンテナンスのタイミングや作業手順について、素人ならではの目線を入れながら詳しく説明いたします。
メンテナンスサイクル
一般的に3~5年ごとにメンテナンスを行うことが推奨されています。
天然素材のウッドデッキは環境に影響を受けやすいため、気温の変化が激しかったり直射日光が強く当たるところではメンテナンスサイクルが早まることがあります。
私は3年を目安に塗り直しを行っています。何かあったときの被害が大きいものこそ少し早めに行動を起こしたほうがいいかなと思っています。
準備するもの
洗浄に使用するもの
- 高圧洗浄機(あれば便利ですがなくても問題ありません)
- デッキブラシ
- ほうき
塗装に使用するもの
- 塗料
- 刷毛(2種類:幅広タイプと薄いタイプ)
- 塗料パレット
- マスキングテープ(養生テープ)
- 新聞紙
- ブルーシート
塗料について・・・
木目を生かすことや木材を保護する力が優れていることから、塗料は油性の浸透タイプを選択しました。
油性の浸透タイプでは「キシラデコール」という塗料がどこのホームセンターに行っても必ず見かけるとても評判のいい塗料です。
これに対して「ニッペのデッキ&ラティス用」の塗料はキシラデコールの約半額のお値段で、防腐性能や耐久性に優れた塗料となっています。
私はこちらのウォールナット色を愛用していますが、とても高級感が漂う深みのある色のためウッドデッキにおすすめの色です。
また、耐久性についても少なくとも3年間は普通にもちます。
自信をもってお勧めする塗料です。
研磨に使用するもの
- サンダー
- サンドペーパー(#80)
サンダーについて・・・
サンダーを持ってない人はホームセンターで低価格でレンタルすることができます。
(参考)コーナン 2泊3日レンタルで 330円 !
古い塗膜を剥がすためには、#80のサンドペーパーがおすすめです。
その他服装
- マスク
- 耐油性に優れたニトリル製手袋
- 汚れてもいい服
- 膝パッド(★おすすめ)
汚れてもいい服について・・・
削れ粉が大量に発生するため、できれば上下一体になっている「つなぎ」がおすすめです。
膝パッドについて・・・
研磨や塗装をするとき、膝を床板にあてた状態で作業をします。
何度も繰り返しているうちにだんだん膝が痛くなってくるので膝パッドを使用することをおすすめします。
実際の作業
準備が整ったら実際の作業に入ります。
大まかな流れを表にしてみました。
まず初めに天気予報をチェック!
合間合間にしっかり乾燥させる必要があるため、どれだけ慣れている人でも最低3日はかかります。
特に週末のみ作業を行う場合は2週、3週に分けて作業を行う必要があります。
このため、作業を行う日やその前後の天気予報をチェックしたうえで前もって計画を立ててから作業を行いましょう。
清掃
ほうきを使ってウッドデッキに落ちている枯れ葉やほこりを取り除きましょう。
研磨
研磨する目的は、床板に発生したヒビ割れや凹凸、ささくれなどの荒れた表面を整えます。
お肌と一緒で古い角質を落として肌を甦らせます。
新しい塗料が浸透しやすくなることで塗料の効果を最大限発揮することができます。
オイルステインは木に塗料を染み込ませることで防腐効果が発揮されます。古い塗料が残っていると新しい塗料が染み込みづらくなり防腐効果が損なわれる恐れがあります。
新品のサンドペーパーは目がしっかりしているため効率的に表面を削り落とすことができます。使っていると徐々にサンドペーパーの目がつぶれ、削れにくくなります。まだ使えそうだと思っても少し早めに交換することで作業時間を短縮することができます。
洗浄
研磨をすると大量の削り粉が発生します。
塗装する前にしっかり洗浄しておきます。
乾燥
養生
塗料はシャバシャバなのでいくら気を付けて塗装を行っても必ず塗料が飛び跳ねます。
跳び跳ねた塗料はなかなか落とすことができないので、後悔する前に必ずマスキングを行いましょう。
(前回マスキングを行わずに作業をしたため、塗料が飛び散った跡が付着しています。)
塗装する前に・・・
床板の間に挟まった石や葉っぱを取り除きましょう
必ずやらなければいけないことではありませんが、こういったことも丁寧に作業すると全体の完成度が一気に上がります。
割り箸や2本束ねた竹串を使ってほじほじすればある程度の石は取り除けます。
塗料をよく撹拌させましょう
色むらを発生させないこと、塗料の性能を十分に発揮するために塗料缶をよく振ってかき混ぜましょう。
塗料をこぼさないようにゆっくりパレットに注ぎましょう
このときも塗料が飛び散るので必ず新聞紙を広げておきましょう。
使う前に刷毛をしっかりしごきましょう
刷毛をそのままの状態で使用すると、刷毛から抜けた毛が塗装面に残ってしまい仕上がりに影響してしまいます。
塗装1回目(下塗り)
床板の間を塗ります
まず最初に、厚みの薄い刷毛を使って床板と床板の間の溝を塗装していきます。
先ほどご紹介した厚みの薄い刷毛を使ってもなかなか奥に入っていかず、塗残りが発生してしまいます。
「ベンダー」という隙間専用の刷毛があるのでこちらをお勧めします。
床板一枚ずつ木目に沿って塗ります
次に、床板の木目を生かすために床板一枚ずつ木目の方向にしたがって丁寧に塗っていきましょう。
ローラーは塗料を大量に吸い込むため、パレットでしっかり塗料をしごき落とさないと必要以上に塗料が塗られてしまいます。感覚的には刷毛塗りと比べて約1.3倍くらい塗料を使うイメージです。ローラーの素材にもよるかもしれません。
乾燥
乾燥時間は塗料によって異なります。
塗料缶に記載された時間を守るようにしてください。
塗装2回目(上塗り)
上塗りの目的は、色付けをよくすること、耐久性を向上させることです。
作業手順は下塗りと同じですが、下塗りよりも塗料の吸い込みが少ないため、下塗りにかかった時間よりも短時間で作業を終えられます。
乾燥
急な雨が降らないことを祈りながらしっかり乾燥させましょう。
下塗りと上塗りの画像を比べると、二度塗りした方がウォールナットの色が濃くなってとても落ち着いた上品な仕上がりになっています。
しっかり研磨を行ったので表面が整っていて肌触りが気持ちいいです。
数日後に雨が降ってきましたが、しっかり水をはじいています。
ウッドデッキがしっかり保護されていることがわかります。
塗料が余ったので三度塗りしてみました(汗)
三度塗するとさらに色に深みがでていい感じに仕上がっています。
もちろんここまでやる必要はないですが。参考まで。
その他
作業を行う最適な季節
作業する時期は、雨が少なく日差しが強くない10~11月頃がおすすめです。
下地処理に完璧は求めない
DIYでウッドデッキの塗り直しを行う人はそもそもこだわりの強い人が多いと思います。
しかし、あまり完璧を求めすぎるととにかく時間がかかったり、ウッドデッキが痛む可能性があります。
古い塗料が残っていたり削り残しがあったとしてもそこは目をつぶって作業を進めることをおすすめします。
実際作業する時はご近所さんに声をかけておきましょう
とても大きな音が発生する高圧洗浄機やサンダーは同時に水しぶきや削り粉が飛び散ります。
申し訳ないですがその日だけは洗濯物を外に干さないようご近所さんに一声かけておくとトラブルの発生を防げます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
しっかり手順を踏めば作業自体は特に難しいことはありません。とにかく根気よく作業を行うことがポイントです。
天然のウッドデッキはメンテナンスを怠るとすぐに傷んでしまいます。
そうならないためにも正しい知識をつけて素敵なウッドデッキをできる限り長く維持しましょう。